去る九日日曜日。子どもたちは夏休み真っ盛り。大人たちもうだる暑さに負けてはおれぬと冷たいビールを浴びる頃、大橋JCTは八百屯クレーンでの最後の架橋を終え、まさに佳境を迎えんとする。来年春竣工に向かって。
夏休み特別企画と銘打っている訳ではないけれど、JCTマニアと思しき年頃の男性たちをよそに、小さい子どもの手をひいた家族連れの姿も何組か目についた。
ごっついカメラを肩から担いで静かに昂奮しているであろう前者とは対照的に、近所の公園のバザーをひやかしに、といったラフなお父さんお母さんと、無表情な子どもたち。
一方、じぶんは女神さまの強運?とご好意に授かり、この現場に立つ事を許された。抽選を当てた女神、Iさんは澄まし顔でいっこうに要領を得ないけれども、ダムも好きだという今時には珍しい、奇特なお嬢様だ。彼女はかつて、じぶんが抽選に外れて悔しい思いをした東京トンネリックスにも参加したとのこと。
じぶんはその日大橋JCTに至るまでに見学会がときどき開かれている事は知っていたけれど、いざ参加できる事になったらば、どこをどう見て来ようかとか、どう振る舞ったらいいのか、とか、いろいろ心配になってしまった。まるで初めてのデートを前にしたみたいに。
たとえば、なにか質問はありませんか? といったシーンがあったとき、じぶんは何か質問しなければなるまい。そのとき狼狽えてしまわないようにと、じぶんは幾つかの想定問答集を、用意しなければならなかった。ふつうは、質問される方が考える事だけれど。尤も、結局はそんなシーンはなかったのだけれども、備えあれば憂い無し。──じぶんは万全の体勢を整えた。
そんなふうに、いろいろなひとびとが集い、さまざまな思惑と感情とが、複雑に入り組む、まさにJCTの見学会としてふさわしい現場となった(?)。
そうだ、いちばん訊いてみたかったことを訊き忘れてしまった。それは、地下トンネルから地上高架へ、ぐるぐる回りながら登って行く、高速道路のJCTとしては奇抜な発想は、どこから出たアイデアだったのか。じぶんの知る限り、国内には類を見ないそのアイデアを具現化するにあたって、いちばん困難だった問題は何であっただろうか。ほかに考えていた想定問答の幾つかは、実際に訊いてみたのだけれども、肝心のところを忘れてしまった。
屋上で、ぱたぱた駆ける子どもたちを目にしたIさんがふと呟く。彼らは大きくなったらJCTを造りたいと思ったりするのかしら。
JCTを造る。それにはどんなことを学べばよいのだろうか。どんな企業のどんな部課に入ればいいのだろう。設計、施行、関わる部門は多様にありそうだねと、夢を失いかけたじぶんは相づちを打つ。
一時間程の、終わってみれば短い間であったけれど、たいへん充実した、楽しいひとときだった。なにより、運営スタッフの方々の対応がとても快く、その印象がまず思い出される。段取りも申し分なく、説明も丁寧で判りやすかった。タモリ倶楽部に出演した高橋さんとも一緒に写真を撮ってもらったり。
首都高速道路株式会社さんにはこの貴重な体験をさせてくださったことに感謝するとともに、微力ながらもここに拙記事を記し、その素晴らしい活動を伝える一助となればさいわいに、と。
見学会の様子は写真ページのほうに。
おそらく、たぶん、供用開始直前にも、見学会があるんじゃないかしら。そのときにはぜひまた参加したい。ブログを購読して、アンテナを張っておくようにしたい。

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